カイ
本名ティアダ=フィン=カインザック。男性。色白肌、黒髪、蒼い瞳、身長110cm。公国暦580年11月、キサラギ二等兵が16歳のときに第800歩兵小隊に編入され、実戦に投入された直後最初に遭遇した民間人。ザシャト少将の侍従、ユーニィファニアの弟。森の中でキサラギ二等兵に射殺される。享年5歳(推定)。
階級
軍隊における階級を指す。兵・下士官士官将校)と大別して三つの階級に分けられ、それぞれ細分化されている。
階級章
軍隊における階級を明示した徽章。襟章、肩章、袖章などを指す。 →別紙資料参照(Class.txt)
カイネス
キサラギ=カイネス
カエデ
女性。色白肌、茶色髪、茶色瞳、身長162cm。キサラギ中尉が異世界へ飛ばされた直後、最初に遭遇した民間人。
カエルトビ
ペアを組んだ兵隊が戦闘時に遮蔽物から遮蔽物へ移動する際の移動方法。遮蔽物に潜む一人が援護射撃をして敵射点に圧力を加えている間、もう一人が移動先の遮蔽物へ移り、そこから敵射点に圧力を加える射撃を行なっている間、最初に援護射撃をしていた者が移動先の遮蔽物へと合流し、それを繰り返すことにより射撃と移動を交互に行なうこと。キサラギ=カシュウス公国暦580年10月29日の初陣でケントとこの移動方法を試みたとき、カエルなる生物を実際に見たことがなかったため、この名称はただの発音上の特殊用語だと理解していた。
火炎放射器四型
第357号慰安所で出された特製精力増強メニューの一つ。エィミの手配で、フィーンが運んできたもの。「内海黒蛇の肝漬け酒」なるものらしく、「火炎放射器のごとく、貴方の熱い種を彼女に浴びせんばかりにほとばしらせる精力をものにします」なる効能があるらしい。本来、これは冷水で倍に割って飲むものなのだが、キサラギ二等兵は原液のまま一気飲みしてしまった。ほかにも「精力倍増、短期間の体力復帰、どんな消耗もたちどころに回復、お相手を待たせません」との効能がある「内海黒蛇の皮入り、白岩カキフライサンドイッチ」もセットで出てきていた。いずれも、珍味、希少品らしく、本来はものすごく高価な高級将校用のもの。
カジェンス
キサラギ=カジェンス
下士官
兵隊の戦術的前線指揮官。伍長、軍曹、曹長の階級からなる。将校から下される命令を兵員に通達し、これを実行に移すための現場指揮官。兵士としての経験が長い者が下士官に就くことが多く、しばしば新任の将校を補佐することがある。
カシュー
キサラギ=カシュウス キサラギ=カシュウスの愛称。ケントのほか、PC薊が言う。「カシューさま」はPCキュレィによる呼び方。
風のルーン
戦乙女キュレィが備える特殊能力の一つ。・遠方にある任意の音を運ぶ/・風に乗って身を浮かび上がらせる/・暴風を任意の目標に吹き付ける/・自身の直近の音を一定の距離以遠伝えぬよう遮断する/・任意の目標の物理的打撃を緩和させる/・高圧縮された風圧により分子レベルで任意の物品に付着した液体・汚れを除去する、などの効果を得ることができる。各々の効果は、術者である戦乙女キュレィの疲労度、集中力、精神状態により大きく変動する場合が多い。
閣下
(1)軍隊における将官以上の者を指す敬称。 (2)シェザ=アンナの親族らしき、軍服を着用していない初老の高級将校。「隠居人」と名乗っていることから、予備役と推定。 (3)公国暦580年11月に死亡した第7軍司令ザシャト少将。
ガティ
本名ガディ=ウォヤージ。男性。色白肌、短く刈り込んだ銀髪、無精髭、青い瞳、全身傷跡多数、公国暦544年生まれ。公国暦580年10月30日未明、キサラギ二等兵エリィが、死亡したケントを連れて森の外に脱出した直後、これを保護した公国陸軍第1軍所属の空挺隊に所属する下士官。陸軍曹長。ウェスタ大尉の副官のような役割もこなしているもよう。カハラ上等兵をはじめとする空挺隊隊員に信頼されている縁の下の力持ち。キサラギ二等兵が敵兵に包囲されたとき、救出するために駆け付けた。
カディアナス=ザナ男爵
カディアナス男爵領を治める領主。男爵。
カディアナス男爵領
ティザン公国北部国境地帯を領地とするカディアナス=ザナ男爵が治める地方領。アーティク大陸を南北に分断している天上山脈の標高が局地的に低くなっている部分が領地北部を占めているため、長年大陸南北間の戦争から大きな影響を受けてきた。キサラギ=カシュウスの故郷マイカ村は、この北東部に位置する。首都カディス軍人上がりの初代ザナ男爵が平民出身でありながら爵位を受けたことから始まった地方領。
カディス
カディアナス男爵領の首都。人口2万人前後。北方の要衝である軍事都市。近くに男爵の居城がある。街の中心部に川が南北に走り、街を東西に二分しているほか、水路が多数張り巡らされている。古くからカディアナス男爵領の首都として機能し、古い時代から徐々に拡張されていった城壁が二重に配置されている。陸軍第7軍総司令部、親衛軍第5師団司令部などがあり、水軍、空軍も連絡所を設置している。人口の過半数が軍人とその家族、軍属、軍需産業の従事者で占められ、それ以外の産業は主に酪農を中心とした農業。カディス北東部にカディス駅があり、蒸気機関による鉄道の最北端駅となっている。主に第7軍の練兵場、訓練校があり、領内にとどまらず、周辺領地から集まった新兵の訓練が行なわれている。キサラギ=カシュウスにとっては長らく「最大の都会」だった場所。
カナ
本名ハセガ=カナ。女性。赤毛、深い色の碧眼、身長160cm。首から胸元にかけて大きな火傷の跡がある。手にも傷跡や火傷の跡が目立つほか、四肢のところどころに縫合痕が見え隠れしている。意外と豊胸。公国暦580年11月時点での、第800歩兵小隊に所属している陸軍軍曹。キサラギ二等兵の直属上官。キサラギ二等兵に対して大変慣れ慣れしくざっくばらんで、カナと呼ばせることを強要する。リンド少尉と深い関係にあった。公国暦580年11月17日の戦闘後、フスト村で陸軍曹長に昇進する。
カハラ
本名カハラ=ショウ=ザヴロン。通称ザヴちゃん。色白肌、翡翠色瞳、茶色髪、身長181cm。公国暦559年生まれ。公国暦580年10月30日未明、キサラギ二等兵エリィが、死亡したケントを連れて森の外に脱出した直後、これを保護した公国陸軍第1軍所属の空挺隊に所属する狙撃兵。陸軍上等兵。上官のガティ曹長をおっさん呼ばわりする口の悪い男だが、キサラギ二等兵に世話を焼く。聖職者の長男らしいが、自ら罰当たりだと言うような生活を送ってきた。第357号慰安所に大なる影響を持っているらしく、キサラギ二等兵にそこの利用を勧めた。キュレィの姿を見ることができた数少ない人間。それどころか、まだ能力の行使に不慣れなPCキュレィの胸にタッチさえした人物。親衛軍が絡む策謀を察知し、それの矢面に立たされる第7軍からキサラギ二等兵を引き離そうと、自身の所属する第1軍への移籍を画策して方々を走り回るが、親衛軍に出し抜かれてしまう。キュレィに冬季迷彩色の陸軍女性用軍服とかなりの金額を“当面の軍資金”として手渡し、自ら第357号慰安所の火災を演出、以降行方不明になる。
貨物自動車
いわゆるトラックのこと。超貴重品のガソリンで動くもののほか、木炭を燃料としたものが多い。サスペンションなどはないに等しい。
看護兵
主に最前線から離れた野戦駐屯地などで負傷者の看護を専門とする兵士。拳銃以上の火器を持たず、戦闘の訓練も限られた範囲でしかなされていない。兵科における先任一等兵相当の権限を有する。
機械化部隊
移動に関する装備が自動化されている部隊。自動車化部隊、機動部隊とも言う。牛馬や人力をもって移動する部隊と区別するために付けられた。主に、陸軍に対して使われる。貴重な軍用貨物自動車装甲車両が宛がわれた部隊で、ティザン公国の中でも最前線部分以外ではほとんど目にすることがない部隊。
機関銃
口径20mm未満の機関銃の総称。一般的に口径12.7mm未満のものを軽機関銃(略称:軽機)と呼び、12.7mm以上のものを重機関銃(略称:重機)と呼んだ。通常、小隊規模の部隊に1丁前後の軽機関銃を装備し、中隊規模になると複数の軽機関銃、あるいは重機関銃を装備する。機関銃中隊などの火力を集中した中隊では6丁ほど集中配備することがある。
機関砲
口径20mm以上の連射可能な炸裂弾頭を射出する砲の総称。機関銃は貫通するだけの通常弾頭だが、機関砲弾は着弾と当時に弾頭の炸薬が破裂する構造であるため、破壊力が極めて大きい。一般的には、口径20mm、25mm、30mm、37mmなどが機関砲と言われている。機関砲は兵士が携行して運ぶには重量が大きく、機関砲弾の運搬も困難なため、一般的には車両、要塞、航空機、艦船などの固定武装として使われている。
キサラギ=カイネス
カシュウスの6歳年上の兄。公国暦558年11月生まれ。カシュウスとそっくりの外観。公国暦578年、3歳年下のサキと結婚。同年カシュウス14歳のときに戦死。享年二十歳。戦死時、陸軍伍長。
キサラギ=カジェンス
カシュウスの父。公国暦539年9月生まれ。カシュウスとそっくりの外観。公国暦574年、カシュウス10歳のときに5回目の兵役で戦死。享年35歳。
キサラギ=カシュウス
言わずと知れた本編の準主人公。公国暦564年8月29日生まれ。カディアナス男爵領マイカ村出身。
キサラギ上等兵
キサラギ=カシュウス 18歳のキサラギ=カシュウス。身長184cm。一人称:俺
キサラギ二等兵
キサラギ=カシュウス 16歳のキサラギ=カシュウス。身長170cm前後。純粋でまっすぐ。カナいわく「まっしろ」。一人称:おれ。親衛軍や、軍上層部に対して敵意さえ抱いていた。
キサラギ=ユーリア
カシュウスの母。公国暦541年3月生まれ。色白、黒髪、灰色の瞳。兵役で留守勝ちな夫カジェンスに代わり、女で一人で二人の息子を育て、農場を維持してきた。
機銃
機関銃の略語。
木彫り細工
キサラギ=カシュウスが幼少からたしなんでいた趣味の一つ。戦死した兄カイネスが、義姉サキの姿を模った木彫り細工を作っていたのを見て始めた趣味。カイネスが戦死したとき、義姉サキはその木彫り細工をしまいこんでしまったために、以降人を彫るのをやめようと決めていた。戦場に出たとき、多くの命を奪った戦闘用小刀を使って動物を彫ることで、その小刀で殺めてきた人々の記憶を風化させぬため、という鎮魂を目指していたが、キュレィと出会うことで再びキュレィというひとの姿を彫ることを決めた。27歳の誕生日以来、毎年キュレィ誕生日には、キュレィを模った木彫り像を彫ろうと決意する。
キュレィ
言わずと知れた本編(?)の主人公。戦乙女。生年は謎だが(概念がない世界のため)生まれた日は地上の暦で9月12日。身長155p。金髪に澄んだ青空の瞳。北欧神話の中位女神である戦乙女ではあるが、父親は人間の戦士だった。その為か戦乙女が通常背に持つ白鳥の翼を持たずに生まれる。
郷土防衛隊
主に国境地帯付近に存在する自治体が軍隊とは別個に防衛組織を設立したもの。14歳から18歳までの徴兵期間外の者、退役軍人、傷痍軍人、徴兵検査に不合格だった者などから編成されていた。公国暦580年前後の戦局悪化時期には、国境地帯では男女問わずほとんどの者が16歳の志願可能年齢に達したときに自動的に志願兵として兵役に就いたため、志願前の準備期間として郷土防衛隊に配属されている者が多かった。公国暦580年ごろのマイカ村では、40歳を超えた退役軍人が指揮を執り、塹壕の掘り方や行進、隊列の維持など基本的なことを教えていた。
共和国
アーティク大陸北部に東西に広がる共和制国家。正式名称は神聖クルディア共和国連邦。多数の自治領が連邦を形成した国家として始まったが、現在では教皇という宗教的カリスマを求心力として、事実上独裁的な政治体制が続いて数百年が経過している。
共和国軍
キサラギ=カシュウスが二等兵のときに初陣で遭遇した共和国軍兵士は、白と灰色の迷彩を施した戦闘服に、白の外套姿だった。
共和国軍大尉
本名不詳。金髪長髪、翡翠色瞳、身長171cm。公国暦550年前後生まれと推定。公国暦580年10月29日のキサラギ=カシュウス初陣時、共和国側のプロパガンダに「使える捕虜」を確保するため生存した第601混成歩兵中隊の少年兵たちに降伏勧告を行なった人物。プロパガンダに使えないと判断されたアーキージンなどの投降兵は即刺殺される。エリィのような女性の少年兵を捕虜にしようとするが、ジョウジを捕虜にする際、ケントキサラギ二等兵の攻撃によりエリィを取り逃す。その後翌日の公国軍空挺隊の反撃により捕虜となり、フスト村に連行され、公国親衛軍情報部による過酷な取調べを受ける。官位姓名の供述を頑なに拒否、ウォティス親衛軍中尉から、更なる過酷な尋問を受け続けた。
空挺隊
航空機などを用いて高空から落下傘降下する部隊。公国暦580年冬のキサラギ二等兵の初陣で初めて公式に実戦投入された。
黒き存在
キサラギ=カシュウスの意識の奥深くに根付くある意志。“聖女”と呼ばれたレギンレイヴと対立している超越者の一つ。“聖女”の言葉を借りれば、「人の世を見守る“監視者”」と自称し「世直しを気取る“意志”の集合体のようなもの」だという。他者に打ち勝ち、より強力な存在として生き延びるために、欲望、憎悪、憤怒、悲哀、殺意、嫉妬などの感情を受け膨らませ続けても耐え得る強固な意志を持った人間に媒介し、「緩慢な死」に向かっているという世界に新たな可能性を撒く萌芽として見守り、ときに干渉する存在。“聖女”さまに言わせれば、「愚かなまでに実直」な存在。
黒服
ティザン公国親衛軍のことを指す。一般的に、あまりよい意味では使われていない。親衛軍以外の兵士たちが、「黒服ども」と呼ぶが、面と向かっては言えない種類の言葉。
軍医
主に最前線から離れた野戦病院や後方の基地における軍病院などで負傷者の診療、治療を行なう軍医科の将校を指す。医師などの国家資格を有したものが士官学校で1年間の研修を受けたあとに軍医少尉として任官される。兵科将校よりも一つ上の階級で扱われ、最上級階級は軍医大佐。
軍人
軍隊に入り生計を立てている者の総称。一般的に下士官以上の職業軍人を指すことが多く、動員兵は一般的に「兵隊」、「兵士」と呼ばれ「軍人」とは呼ばれない。
軍団
軍隊における部隊を編成する単位の一つ。ティザン陸軍では一つの軍団は2個師団4,096〜8,192名で編成される。軍団長には、通常、少将、中将が就く。
軍票
軍が発行するお金。一般的な通貨と互換性があると言われているが、通貨の交換に手間がかかるために一般的にはその使用は敬遠されている。基地内、軍経営の店舗などでは問題なく普通に活用されているが、兵士の感覚からすればあくまでも現金とは別モノらしい。
訓練校
各地の軍事拠点などに存在する兵士の練成施設。新兵の訓練と、下士官練成などが行なわれている。通常は32人未満の小隊単位ごとに教練教官が就き、4カ月間の訓練期間が定められていたが、戦局の悪化によりキサラギ=カシュウス兵役に就いた公国暦580年前後のころは、64人の中隊単位一まとめで、しかも訓練期間が2カ月に短縮されていた。サギミ軍曹による厳しい教練では、鉄拳制裁などは当たり前だったという。キサラギ=カシュウスの訓練校時代、サギミ軍曹を相手とした模擬戦で、平均4回は「戦死」したことになっていたが、ほかの隊員たちの平均「戦死」数は9回。 公国暦580年前後のころは、訓練校に勤務するほとんどすべての教官たちが傷痍軍人か、退役後に再志願してきた老兵ばかりだった。キサラギ=カシュウスが訓練校を卒業して二等兵になったばかりの任官式で演説を行なった大尉も、「魂の洗浄」時に監督責任があるとされていた少尉も、いずれも傷痍軍人と思われる。
軽機
機関銃の略語。口径12.7mm未満の機関銃を指す。
結婚の証
公国暦580年11月8日、カディス第357号慰安所404号室の浴室で、キュレィと交わした結婚を照明する証。キサラギ二等兵の小指にキュレィの歯で刻み付けられた赤い跡にルーンを施したもの。
ケント
本名ティモン=ケント。男性。身長170cm、色白、赤毛、栗色の瞳。キサラギ=カシュウスの同年齢の幼馴染ながら、兄貴分として“カシュー”と呼んだ。ケントの父親と、義兄が戦死しており、家族は母と10歳離れた妹が居る。公国暦564年6月生まれ。公国暦580年夏から10月28日まで、軍事都市カディスキサラギ二等兵と共に軍事教練を受け、翌29日未明、第601混成歩兵中隊の二等兵として初陣に参加。10月30日未明、背後からの腹部貫通銃創を受けたことによる腎臓組織の破壊が致命傷となり、失血性ショックにより戦死。享年16歳。その後、その魂は戦乙女キュレィのチカラによりヴァルハラへ送られるまでの間、戦乙女キュレィの右イヤリングに宿りキュレィと共にキサラギ=カシュウスを見守る。が実質的に戦乙女への助言役と化し、すぐにただのツッコみ役となってしまう。
ケントの遺品
教練期間中、キサラギ二等兵とペアを組んでいたケントと共に模擬戦を勝ち抜いたとき、最後に残っていた模擬小銃弾を記念品にしたもの。ケントキサラギ二等兵の名前が小銃弾に刻まれている。これを、公国暦580年11月8日、カディスキュレィと最後のひと時を過ごしたときに、渡す。
ケントの実家
カディアナス男爵領北部国境地帯にあるマイカ村の、ほぼ中央に位置する温泉宿。ケントの実家で、旅行者のほかにこの宿目当てで来る客も多かった。ケントの母親と、近所の村人が切り盛りしているほか、隣村から通っていた腕のよいマッサージ師も人気は高かったという。山脈から下方の大平原を見下ろせる露天風呂などが人気を集めていた。ここの脱衣所などを、ケントに率いられたキサラギ少年がよくノゾキに付きあわされていたという。
憲兵
軍隊内の治安や風紀を監視する一種の警察。その権限は各領地の自治体警察組織が管轄できない軍人が起こした事件を調査、取り締まることはもちろん、自治体警察相当の権限を持ち、一般民間人に各種公権力を発揮できる。陸軍、水軍、空軍の憲兵は同等の権限を有しているが、それより強い法的地位を保証されているのが親衛軍憲兵。一般的に、憲兵と書かれた赤色の腕章を装着している。
槓桿
槓桿式小銃の取っ手の部分。いわゆるボルトアクションライフルのボルト。これを引くことで弾倉内の小銃弾が一発装填され、射撃後、撃発された空の薬莢を排莢する際にも引く。排莢時には弾倉内に次弾が入っていれば、それが装填される。槓桿操作>狙撃>槓桿操作>射撃というサイクルで一発ずつ射撃する小銃のこと。
交互撃ち方
ティザン公国陸軍における戦術の一つ。艦船や砲台などに装備された連装砲の片方ずつ射撃する方法。または、小銃などで装備した歩兵などが、途切れなく射撃するために二人一組となって、交互に射撃すること。
公国暦
ティザン公爵が、大公としてアーティク大陸天上山脈以南を統一した年を元年として始まった暦。アーティク大陸南部、東部王国連合、西部諸島同盟などで広く使われている。
剛命酒
公国暦580年11月17日昼ごろ、休暇を与えられたキサラギ二等兵ナユタ二等兵に向けてユーント親衛軍大尉が振舞ったという酒。黒くゆるい液体。強烈な酸味でマズいらしいが、健康にはよいとされている。
子供輸送
公国暦570年代末から580年代初頭にかけて行なわれた共和国軍による大規模攻勢の際、軍需物資を前線に運搬する輜重部隊に宛てる軍馬や車両が不足したため、10歳から15歳程度の徴兵前年齢の子供を輜重兵力の補足として動員した戦略を公国軍将兵が揶揄した言葉。輜重兵力に使う牛馬は物資を最前線に運んだ後、それが前線兵士の食料となる場合が多かったため、そうして動員された子供を共和国軍兵士は前線で屠殺し、食しているという噂が公国軍兵士たちの間で広まった。
子守唄
公国暦580年10月末の、キサラギ二等兵の初陣で受けた傷を癒そうと、PCキュレィが何度か唄ったもの。